風邪を5分で治める その1

その1 任脈
まず、体に気を流す練習をします。
気を出すと言うより、気を流してあげればよいのです。
丹田呼吸法で呼吸を整えます。
①頭の天辺(百会)から息(気)を吸い込み
②舌を上あごに付けて、気を喉に通し、
③みぞおち(心窩部)に静かに吐き、
④そのまま丹田まで意識して送り、丹田に貯えます。
まずは、ここまでです。

細かく言うと、まず百会ですが、赤ちゃんの頭の天辺でぴくぴくしているところです。
大人でも頭の天辺を指で探せば、穴は塞がっていますが、感触でわかります。押すと少し苦しいです。

息は、実際には鼻から吸って、鼻から出しますが、イメージで、百会から丹田に送ります。気功は、イメージばかりが先行します。子供の頃に戻って、大空を飛んだり、楽しい夢の中に身を置いてください。気功の教科書には難しいことが並んでいますが、リラックス状態でしてみて下さい。その方が早そうです。②番目の「舌を上あごにつける」ことは、必須条件です。師匠は、あごには大きな川が流れていて、渡ることが出来ないから、舌で橋をかける、と言っていました。実際、橋をかけないと気は流れません。ここまでが吸いで、ここからみぞおちに静かに、少しずつ息を吐きます。この時、出来るだけ静かにみぞおちにおろしていきます。これで終わりではありません。もう一歩、その流れを丹田まで送ってください。息が続かなかったら、こっそり息をついでも構いません。大切なのは、意識(イメージ)を丹田まで送ることです。丹田は、ヘソ下4㎝、中に4cmのところです。本当は、これでも終わりではありませんが、今日はここまでとします。気功でこの流れを任脈(陰脈)と呼んでいます。出来るだけ静かに、長く息を丹田に送って下さい。この時、流れに沿って少し遅れて熱いもの(温かいもの)を感じたら、第1歩が成功です。分からなかったら、続けて下さい。10回でも、100回でも。気功は、この繰り返しです。力んでも出来ません。静かに吸って、静かに吐いていきます。瞑想するがごとく、目を半眼にして、両手は膝の上に下向きに伸ばして置きます。もうひとつ大切なのが、椅子に浅く(三分の一)腰掛け、腰を立て背筋を伸ばすことです。背もたれの無い椅子が良いですね。ソファーは絶対駄目です。ソファーは身を滅ぼします。そっくり返るほど背筋を伸ばしてください。仏像を横から見ると、腰が入って、結構そっくり返っていますよね。あんな感じです。腰を立てること、目一杯背筋を伸ばすこと、これは気功の大きなコツです。背筋を伸ばしただけで、気が背中をどっと流れるのを感じます。
息を出来るだけ静かに、長く丹田に送って下さい。流れに沿って熱いもの(温かいもの)を感じるまで。出来ても繰り返して下さい。
朝、昼、晩と、何回も何回もです。静かなところで。
次回は、次のステップに進みます。